IPアドレスの枯渇問題でも明らかなように、TCP/IPの通信プロトコルでは、IPアドレスの厳格な管理と運用が重要です。IPアドレスの割り当てに誤りがあると、正常な通信ができないばかりか、重大な通信トラブルを引き起こしてしまいます。
グローバルアドレス
企業ネットワークとインターネットを接続するには、グローバルアドレスと呼ばれている正式なIPアドレスの取得が必要です。世界でたったひとつしか存在しないIPアドレスを取得することにより、インターネットへの接続が可能になります。グローバルアドレスは、NICと呼ばれている国際的な機関によって、一元的に管理されています。
プライベートアドレス
企業のローカルなネットワーク環境にIPアドレスを割り当てる場合は、プライベートアドレスと呼ばれているIPアドレスを割り当てます。プライベートアドレスはで定義された企業内の閉じたネットワークに限り、自由に利用できるアドレス空間です。
プライベートアドレスであれば、企業内の全パソコンに村して適正なIPアドレスを割り当てることができます。ただし、企業ネットワークと外部のインターネットとの接続を行う場合は、内部と外部のアドレス変換機能をサポートしたルータやファイヤーウォールの導入が必要です。
ポート番号とアプリケーションの関係
TCP/IPの通信プロトコルでは、I`アドレス以外にポート番号によるアプリケーションレベルの通信制御を行っています。IPアドレスがパソコンなどのホストコンピュータの場所を示しているのに対して、ポート番号はホストコンピュータ内部で実行されるアプリケーションを識別しています。
たとえば、WWWサーバーの場合、通信プロトコルとして「http」を採用しています。http には「80」番のポート番号が割り当てられており、FTP( ファイル転送プロトコル)の場合は「21」番、telnet は「23」番のポート番号が割り当てられています。
RFC1597で定義されたプライベートアドレス
- クラスA…10.0.0~10.255.255.255
- クラスB…172.16.0.0~172.61.255.255
- クラスC…192.168.0.0~192.168.255.255
アプリケーション | ポート番号 | 用途 |
ftp-data | 20 | ftpのデータ転送のポート |
ftp | 21 | ftpコントロール用のポート |
telnet | 23 | telenet |
smtp | 25 | メール転送プロトコル |
wwww | 80 | http |
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