TCP/IPのIPアドレス

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TCP/IPの通信プロトコルは、IPアドレスとポート番号が重要な働きを行っています。IPアドレスがコンピュータの住所を示し、ポート番号がアプリケーションを示しています。インターネットの爆発的な普及によりIPアドレスの枯渇が問題になっています。

TCP/IPのIPアドレス表記

IPアドレスは、世界でたったひとつしかないコンピュータの識別番号で、2進数8ビット単位のデータ列が4ブロックで構成された32ビットのアドレス空間で表現されています。これら4桁分の値を単純に掛け合わせた数値が、TCP/IPで認識可能な最大値(約43億台のコンピュータが接続可能)です。

ただし、クラス分けによる管理を行っていることから、実際には、43億台よりも少ない数しか利用できません。また、インターネットの爆発的な普及により、IP アドレスが不足するといった枯渇問題が浮上しています。IPアドレスの枯渇問題に対応した次世代のIPアドレスとしては、「IPv6」と呼ばれている新アドレス体系が期待されています。IPv6では、128 ビットのアドレス空間により、無限に近いコンピュータの接続が可能です。また128ビットのアドレス空間があるので、コンピュータ以外の家電製品や医療機器、電子デバイスにいたる、あらゆる製品にIPアドレスを割り当てることが可能です。ただしIPv6への移行は、さまざまな問題が障壁になっており、一朝一夕に解消するものではありません。現実的な移行作業が完了するまでは、現在の32ビットIPアドレスを無駄なく使い続ける必要があります。当面、IP アドレスの枯渇問題を考慮したインターネット接続が重要な課題となるでしょう。

IPアドレスのクラス分け

IPアドレスは、ネットワークのアドレスを示す「ネットワークアドレス部」とネットワーク機器(パソコンなど)を示す「ホストアドレス部」で構成され、接続するコンピュータの規模にあわせてA 、B 、C 、D のクラスに分けられています。

クラスC の場合は、ネットワーク機器を254台(2個は予約アドレス)まで割り当てることができ、クラスBの場合で約6500台、クラスA の場合で、16770000 台のコンピュータが接続できます。クラス分けの中でも特別扱いとなっているクラスDの場合は、IPマルチキャスト通信(一斉に同報通信すること)を実現するための特殊なIPアドレスです。クラスDは、一般の企業には割り当てられませんが、一斉同報で効率よく伝送するためのアドレスとして使用されます。